同友会ニュース−活動報告

第21回 女性経営者全国交流会 in 彩の国埼玉 〜分科会報告

私たちが次の時代を拓く力になる 誰もが輝く社会の創造 〜シブサワスピリットでつなごう未来へ〜

 \;  6月21日、22日の2日間に渡り「第21回 女性経営者全国交流会in彩の国埼玉」が大宮パレスホテル、大宮ソニックシティ、TKP大宮西口カンファレンスセンター会議室において開催されました。
 今回の参加者は、埼玉同友会から300名、来賓、他県同友会、中同協他、関係者含め890名とかつてない大規模な女性経営者全国交流会となりました。埼玉同友会では2年前から準備をはじめ、当日は一丸となってのおもてなし「ようこそ埼玉へ!」を合言葉にお迎えし、大いに学び合いました。

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分科会報告

 女全交1日目は3つの会場に分かれて8つの分科会が行われました。全国から集まった報告者からそれぞれの課題と実践の報告があり、その後に行われたグループ討論では参加者が互いに議論をたたかわせ、深めあう姿がありました。埼玉同友会では3つの分科会を担当し、全国レベルの学びを展開する機会となりました。

第1分科会【愛知】《テーマ》経営を支え、ともに生きるパートナーとして〜何を学び、行動し、自分・自社はどう変化したか〜

 \;            報告者:(株)萬秀フルーツ 取締役 大佳子氏

 第1分科会は愛知同友会・女性経営者の会『愛彩』により企画されました。報告者の大氏は、元々は介護士。結婚後、夫が経営する農園がミカンの病気によりピンチに陥ったことで、経営を手伝うようになります。農業も経営もわからない「ないないだらけ」からのスタート。社長である夫をパートナーとして支えるべく同友会へ入会。例会や女全交に参加したり、本を読んだり…時には夫から厳しい指南を受けつつも一生懸命勉強をします。
 ミカンを諦め、グレープフルーツ栽培に切り替えて3年。やっと収穫して現金化できると安心したのも束の間、グレープフルーツも同じ病気にかかってしまうことが発覚したり…農業はピンチの連続。大氏は持ち前
の明るさと猛勉強で身につけた経営に関する知識で夫を支え続け、そのピンチを乗り越えていくとともに、夫からは「同志」として厚い信頼を寄せられます。そして、農園の今後の進むべきロードマップを「萬秀フルーツ
2018ビジョン」として夫婦でとりまとめ、現在はビジョンの実現に向けて夫婦で手を取り合っての実践の日々とのことでした。
 グループ討論では『パートナーシップ』をテーマに全国の経営者同士で学び合い、社員さんやパートナーと信頼関係を築くためにはどうしたらよいのかについての経験や知識の交流がなされました。  \;

第2分科会【山口】《テーマ》同友会の入会で生まれた承継への意 欲〜主婦とのバランスと苦悩、キーワードは全 て手に入れたい〜

 \;          報告者:(株)中央寝装 代表取締役社長 山口すみれ氏

 専業主婦から同友会の入会をきっかけに、自らの意志で(株)中央寝装の承継を勝ち取った山口氏は、優しそうな外見ですが、その意志の強さや決意の強さを感じられる報告でした。何も知らずにただ楽しくて入会した山口氏は、同友会の先輩に言われるまま色々なことに取組んでいきます。徐々に仕事に対する意欲が大きくなり、承継を意識しながらも父には認めてもらえない苦しみや、妊娠を隠してでも仕事を続けたいとの意思。そして自宅で小学生の娘が母の出産を手伝ったエピソードなど、男性経営者には無い強さに参加者も非常に驚き、その強さに感動していました。
 経営指針作成に取組むことにより業績も上向き、付加価値の創造やマーケティングを取り入れた事例など学びの多い報告でした。自分が承継した今、次の世代への承継を意識した山口氏が、自分の子供達が継ぎたいと思える寝具店にするための取り組みなどを『ふとん屋は儲かるんだよ』などのユーモアを交えてお話してくれ
ました。
 同友会の入会のきっかけをつくった座長の村上裕之氏(山口同友会県理事)が山口氏の幼馴染だったのも、分科会のチームワークがよかった理由の一つと思います。グループ討論も白熱した議論が飛び交い、あっという間に時間が過ぎてしまいました。  \;

第3分科会【沖縄】《テーマ》未来にむかって社員と共に歩み成長する経営〜2代目社長の挑戦と課題〜

 \;           報告者:三建設備(株)代表取締役 宮里真由美氏

設備(株)の宮里真由美社長。先代はトップダウンのワンマン社長。それに従う社員の古い体制。苦労して考えた策も、退いた先代に覆される。なんのために社長になったのだろう。トップダウンではなく、「みんなでつくりあげる夢のある会社」を作りたいと思うようになりました。社員たちに方向性を見せられなかった状態の時、同友会に入会。経営指針作成塾に参加します。
 最初はひとりで参加し、そこで赤字決算としての経営計画書を作成。銀行にそれを持っていくと、銀行の対応
の良さに経営計画書の大切さを感じ、翌年は常務と共に参加し、さらにその翌年、中途採用の新人を含めた4人で参加しました。中堅社員を集め、自分の意見を言える会「未来会」を始めます。決算書を開示し、問題を把握
してもらい、共に解決していく。見せることで協力を得られました。『イヤーズプラン』という、社員全員の年齢と退職までの目標の一覧表を作成し、皆が自分の役割を意識し、主体的に動くようになりました。
 宮里社長の大切にしている言葉。“速く行きたければ、「一人」で行きなさい”“遠くに行きたければ「仲間」と行きなさい”
 未来、夢に向かって進んで行くには、社長と社員が不離一体でなければならないと気付かされた報告となりました     \;

第4分科会【岩手】 《テーマ》裂き織で岩手から世界へ 〜社員と共に付加価値を生み出す地域実践〜

 \;           報告者:(株)幸呼来Japan 代表取締役 石頭 悦氏

 石頭氏は「裂き織」という伝統技術に出会い深い魅力と感銘をうけ、所属していた企業内で裂き織という新事業を始めます。そんなとき東日本大震災が起き、裂き織事業を続けていくのが難しいことを勤めていた社長から告げられます。裂き織事業で一緒に働いていた障がいを持った方たちが裂き織で社会から頼られ、生き生きと活躍できる居場所を作りたいと創業しました。
 盛岡の《さんさ踊り》というお祭りで使われた後、捨てられる浴衣を裂いて織直し、地域と繋がる商品開発や、アパレルメーカーから出る余った布を使い、テーブルウェアやクッションなどを提案するという自社ブランドを展開し、付加価値の高い商品を発信することで、オニツカタイガーやEDWINなど大手から引き合いが来ることになります。「盛岡といったら裂き織」と言われるよう世界に発信し続ける、とても熱く、勇気が湧いてくる実践報告でした。

分科会に参加して学び気付いたこと
 第4分科会の室長をやって一番学んだことは、想いを持って発信し続ける事の大切さです。想いを込めた商品を発信することで共感が生まれ、ファンが出来て今までに見たことがない景色が広がり、社員へのやりがいに繋がっていくというストーリーは、弊社が描く未来像そのもので、とても共感できました。
 社名にある幸呼来(さっこら)という言葉は、さんさ踊りの掛け声で「幸せは呼ぶと来るよ」という意味だそうです。石頭氏の会社にピッタリな社名だと感じました。  \;

第5分科会【群馬】《テーマ》誰もが輝く「大家族経営」をめざして 〜いのちのリレーを感動のバトンにのせて〜

 \;               報告者:農業生産法人グリンリーフ(株)
            代表取締役社長 澤浦彰治氏・取締役 原ミツ江氏

 「大家族経営」を10年ビジョンとして掲げる農業生産法人グリンリーフ株式会社。代表取締役の澤浦彰治氏は群馬県利根郡昭和村で、多様な人材が生き生きと意欲的に働く環境づくりを常に追求し実現しています。
 今回の報告は澤浦氏だけでなく、創業時よりパートとして入社し、現在は取締役として会社を共に支える女性、原ミツ江氏からも報告をしていただきました。
 世間から農業が素晴らしい職業であることにまだ認知が乏しかった設立当初、人材確保に悩まされ、働き手が定着しない時期もありましたが、家族経営から組織経営に転換することで、働きたいと思える企業づくりをしてきました。先見性を持ち参入した六次産業・社員家族が安心して働ける企業内保育施設など、社員が一丸となり目指した組織経営は血が通った大家族経営。
 澤浦氏からの「女性の感性を活かすべき」といった言葉は、もう一人の報告者の原ミツ江氏が取締役として活躍している姿そのものでした。また、入社当時は専業主婦だった原ミツ江氏が働き甲斐を覚え、会社と共に自身が成長してきた背景には、経営者と社員による本気の取り組みとドラマがありました。まさに人を活かす経営とはこれかと、深い学びのもと第5分科会は150名の大盛会となりました。  \;

第6分科会【埼玉】《テーマ》会社経営と同友会運動は不離一体〜パート ナーと共に歩んだ経営者が次世代に伝えるメッセージ〜

 \;            報告者:(株)エフ広芸 監査役 藤井毬子氏
               (株)エフ広芸 取締役会長 藤井忠行氏
               (株)ホウユウ 取締役 太田利江氏
               (株)ホウユウ 代表取締役 太田久年

 第6分科会報告者の藤井毬子氏は、同友会にたびたび出かけ帰れば同友会について熱く語る夫(故忠行氏)に、嫌味をいった事がきっかけで同友会に入会します。そして女性部を立ち上げ現在のファムになるまでを担って来られました。「経営者だけでなく支える人だって経理の勉強をして会社を良くしたい!」女性部の集まりは毬子氏にとっては勉強の場所で、女性部が出来てから、女性経営者もどんどん増えたそうです。
 一方、太田社長は、利江氏の考えを尊重しながらの経営で、利江氏が「会社では社員のクッション役になってくれている」とおっしゃいます。同友会に入って2人で活動をし、経営を続けたところ、売上が増収増益と明かしました。年代の違う藤井夫妻と太田夫妻ですが、同友会で学び、会社も同友会も両立させる事は、簡単ではありません。夫婦の力で今も続けている事はものすごいパワーだと感じます‼ この第6分科会では、パートナーの重要性。パートナーの輝きが、自社を輝かせる。労使見解における「社員をもっとも信頼できるパートナーと考える」と言う事を気づき学び合いました。       \;

第7分科会【埼玉】見学分科会 《テーマ》今、何をなすべきか? 〜地域医療による少子化への挑戦〜

報告者:愛和グループ(有)アイワメディカルサービス
     代表取締役 藤田博子氏

 \;  第7分科会は川越市にある「愛和病院」を訪問しての見学分科会でした。今年創立45周年を迎える愛和病院は、少子化という流れの中でも全国第2位の分娩数を誇る産婦人科で、高度なチーム医療で地域から高い信頼を得ています。国内出生数が2年連続で100万人を下回り、少子化、人口減少社会への対策が重要課題となっている今、何をなすべきか・・・。そんな課題に積極的に取り組まれており、出産だけでなく「妊娠・出産・子育て」で手厚くサポートするため、昨年「パタニティ・マタニティハウス」をオープン。初めての子育てを経験するパパに焦点を当てた、2泊3日の宿泊型子育て支援施設で、男性の子育てへの意識を高め不安を解消し、「ママのストレスや疲労も軽減できるように」という思いがこめられています。1年間いつでも赤ちゃんと遊びに来られるスペースも完備され、出産だけでなく育児までしっかりサポート。どこを見ても細かい配慮がなされ、まさに顧客目線のオンパレードでした。スタッフの方々が愛和病院のファンであることがひしひしと感じられ、藤田博子の報告からも自社に持ち帰り見直すべきことが沢山見つかり、学び多き分科会となりました。

第8分科会【埼玉】 《テーマ》シブサワスピリットでつなごう未来へ 〜私たちが次の時代を拓く力になる〜

 \;           報告者:(株)第一経営相談所 相談役 沼田道孝氏

 渋沢栄一の目指した経営、シブサワスピリットの原点は何かという根幹から始まりました。スピリットの原点は「仁義・公益の経営」、すなわち「正しい儲け」で「正しい経営」をし、儲けたお金を社会へ還元していくことで、国家と国民の豊かさを目指していくものです。渋沢栄一は人を生かすことで国家社会を発展させ、利益をもたらす傑出した人物であったといえます。渋沢栄一の姿勢は同友会型企業づくりや労使見解とまさに共通であり、自社・経営者・労働者に対するあり方を問うているものだと思いました。
 グループ討論も活発に行われ、正しい利益と正しい経営を美しい経営・利益に置き換え、経営者がどう正しく生きているか、利益とは笑顔・感謝の報酬、また幸せの原資ではないか等、ポジティブな意見が多く印象に残りました。また、一人ひとりが輝く会社づくりでは、理念を土台にし、社員の自主性を活かしながら民主・連帯につなげていくことなど、「労使見解」について活発な議論が交わされました。
 座長がまとめの最後に、これからの中小企業の時代をけん引する為、同友会運動を地区会でさらにしっかりやっていきたいと、目をきらきらと輝かせて述べた決意表明がとても印象的でした。血のにじむような思いでレジュメを最後まで作り続けた沼田さんの思いと金子座長の情熱と熱意が結実した分科会でした。  \;

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