同友会ニュース−企業訪問

【地域と生きる-第4回目】来たる高齢化社会に向けての地域づくり(白岡市地域包括支援センター ウエルシアハウスセンター長 福田 英二氏)

高齢者に限らず地域全体の支援へ

 \;  “地域包括支援センター”と聞くと、行政や医療機関の施設で気軽に入りにくいイメージがあるかもしれません。しかし、この建物の四面は大きな透明ガラスが巡らされ、木材が巧みに組み込まれたとても明るく、居心地の良い快適なスペースとなっています。
 また、支援センターとは高齢者を介護するための施設と思われがちですが、高齢者を支えていくために、地域に暮らす人たちの生活をさまざまな面からサポートする機関です。すなわち「支援の対象は地域全体」ということになります。高齢者対策だけでは地域は活性化しません。しかし、全国7000カ所近くある支援センターの多くは高齢者対策偏重で、地域の活性化を支援している施設はほとんどないのが実情です。

自治体と民間企業の提携

 センター長を務める福田英二氏は看護学校を卒業後、病院の精神科で医療看護に従事していましたが、その後、脱サラして開拓農業に取り組んでいたとのことです。ずっと農業を続けたいという思いはあったものの、農業を指導してくれた農家の方々が介護施設に入所したり、脳梗塞で倒れたりして農業を離れる様子を目の当たりにしたことで、ケアマネージャーの資格を取得し医療の世界に戻る決断をします。50歳のときに東京都江戸川区の介護老人保健施設の責任者に抜擢されて介護に関わった経験から、定年を期に江戸川区で『暮らしの保健室・かなで』を設立。積極的に地域の交流を推進する活動の中で実績が評価され、ウエルシア薬局の顧問に就任しました。
 ウエルシア薬局白岡店は以前から、白岡祭・わんぱく笑(商)店街などのイベントや医療連携で地域と協力関係にありましたが、昨年12月に支援センター業務委託の公募に応募。今年1月に正式受託が決まり、急ピッチでウエルシアハウスの建設を進め、6月にグランドオープンとなりました。

 \;  福田氏は当初、企業名は入れることができないと思われていたようですが、市の方から「ウエルシアさんの名前を付けてください」と言われたそうです。市が企業に協力を求め企業がそれを応援するという、自治体と民間企業のタイアップで地域を活性化していくモデルケースになるかもしれません。福田氏が掲げるウエルシアハウスの目的は、次の3点です。
1.地域における住民交流の推進。
2.自主的な地域活動の支援。
3.様々なボランティアを支援。

 開設間もないながらも、すでに認知症を支援する《オレンジカフェ》の定期開催、ケアマネージャーとの交流会や、近所で活動する音楽バンドを招いて皆で歌うなど多くの催しを開催しています。レンタルではなく専用スペースであるため、開始時刻や終了時刻の制約がないのもメリットになっています。

同友会のネットワークで

 \;  運営自体は大手企業へ委託していますが、福田氏は「中小企業が地域にあるからこそ地域経済が成り立つ。そこで働く人と支える家族の生活があるから経済が生まれ、物が循環することで生活できる街となる。街があるから大手企業も存続できる。そのためには中小企業も地域も潤う民間の活力が必要」と語ります。それは地域の中小企業が地域に生活する人々が求めているものを提供していくことに繋がるのではないでしょうか。
 中部地区会では、7月例会での福田氏の報告とグループ討論で得た刺激を持ち帰り、地域に対して自分達ができること・やりたいことを検討。2ヶ月後の9月例会で検討したプランを持ち寄り、プレゼンテーション大会で発表しました。続いて行われた討論会、懇親会でも論議は白熱し、実践へ向けて連携部隊の結成となりました。同友会のネットワークは未知数です。

【企業概要】

白岡市地域包括支援センター ウエルシアハウス
センター長 福田 英二
■住所:埼玉県白岡市白岡1143-1
■TEL:0480-90-3022 ■FAX:0480-90-3023
■事業内容:医療介護福祉の総合相談所
■URL:ei-fukuda@welcia-yakkyoku.co.jp/

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