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【士業の独り言】社会保険 知っていると知らないとではこれだけ違う!藁谷社会保険労務士事務所 社会保険労務士 藁谷 正

補助金に限らず、税金のこと、事業継承にまつわる財産管理、人を雇うとき、解雇するときのポイントなど士業に携わる人だけが知っている「私たちが知りたい」お得情報を皆さんにお届けいたします。
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社会保険労務士に関連する業務としては、労働基準法、労災保険、雇用保険、健康保険、年金保険等多岐にわたっています。また最近では、法改正が頻繁に行われ、ますます複雑化しています。こういった社会保険関係では、知っていると知らないとでは大きく違ってしまうことがあります。

〔年金〕

まず身近な例として、今話題となっている年金のお話をします。公的年金には、老後に支給される老齢年金だけではなく、大きなけがや病気をしたときに支給される障害年金や夫などが亡くなったときに遺族に支給される遺族年金もあります。
長いこと人工透析をしていた知人がいました。人工透析は原則として障害等級2級に該当します。支給される可能性があること、申請に必要なことなどを教えてあげたら、年間150万円ほどの障害年金をもらえることになりました。また、心臓ペースメーカーは原則として障害等級3級に該当します。
障害年金や遺族年金には、初診日や死亡日の前日までに一定期間滞納がないことなど保険料納付要件があります。老齢年金は、公的年金に原則25年加入しないと1銭ももらえません。いずれにしても、公的年金は1日遅れたため、1日不足したため受給できないことがありますので、きわどい時には特に注意が必要です。これから、公的年金に関連する用語を列挙しますので、関心ありそうな用語がありましたら、ぜひ一度確認してください。
①カラ期間・・・年金額には反映されませんが資格期間には算入されます。
②配偶者加給年金額・・・原則として厚生年金に20年以上加入すると、家族手当的なものとして、およそ年間40万円支給されることがあります。
③免除制度・・・障害・遺族・老齢年金にも関連します。特に若年者は免除制度を利用してでも、受給資格を満たして欲しいです。
④任意加入制度・・・60歳以降で、受給資格を満たしていない人や年金額を増やしたい人は利用してください。
⑤付加年金・・・自営業者など国民年金加入者には有利な制度です。
⑥在職老齢年金・・・年金受給者が在職中、賃金額等によっては年金との調整があります。

〔内部告発〕

次に、ここ数年話題となっている内部告発についてお話します。かつては「内部告発」は「密告」と批判されることもありましたが、いまは社会的にも受け入れられ、ヒーロー扱いにされる人も出てきました。このことは2006年4月から「公益通報保護法」が施行されたことにも要因があると思います。公益通報とは、労働者が事業者等について犯罪行為の事実が生じ又は生じようとしている旨を、不正の目的でなく、事業者内部、行政機関、マスコミなどに通報することです。どこに通報するかによって、その根拠が問われますが、基本的には公益通報したことを理由とする解雇等は無効となります。業績悪化に伴う利益追求の重視、企業に対する帰属意識の低下など環境の変化もありますが、企業理念を明確にし、社員を大切に思い、自浄作用の機能する会社がいま求められているのだと思います。

〔助成金〕

最後に助成金のことです。助成金については、前々回のシリーズで戸高さんが説明されていましたので、今回は2つの助成金についてお話します。1つ目は、中小企業緊急雇用安定助成金です。景気の変動等により事業活動の縮小を余儀なくされた場合に、休業等を実施する事業主に休業手当等の負担の一部を助成する制度です。例えば、休業を実施する場合は休業手当又は賃金に相当する額として定められた方法により算定した額の5分の4(現在最高限度額1日1人7,730円)が支給されます。手続きはかなり煩雑ですが、休業延日数が多ければ支給額も多いので効果は大きいです。
2つ目は、中小企業定年引上げ等奨励金です。60歳以上65歳未満の定年を定めている事業主が、4つの制度のいずれかを実施した場合に支給されます。たとえば①65歳への定年引上げ ②70歳への定年引上げまたは定年の定めの廃止 ③希望者全員を対象とする70歳までの継続雇用制度 ④65歳への定年引上げと70歳までの継続雇用制度を併せて実施 の4種類です。必要な条件の一つとして、1年以上継続して雇用されている60歳以上の雇用保険の被保険者が1人以上いることです。支給される金額は、企業規模にもよりますが、1~9人の規模で、20万円~80万円の範囲です。手続きは比較的容易です。
何か参考になることがありましたら嬉しい限りです。

  藁谷社会保険労務士事務所
社会保険労務士 藁谷 正
TEL:048-473-8363 FAX:048-487-9751
E-Mail:wara1949@ybb.ne.jp

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