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 「士業の独り言」経営戦略を実践するために活用しよう!補助金・助成金 中小企業診断士 戸高 成ニ

補助金にかぎらず、税金のこと、事業継承にまつわる財産管理、人を雇うとき、解雇するときのポイントなど士業に携わる人だけが知っている「私たちが知りたい」お得情報を皆さんにお届けいたします。 1000社を超える埼玉同友会の会員同士のネットワークを使わない手はありません!あなたの経営課題のヒントにつながれば幸いです。

国や地方自治体は、雇用対策や中小企業支援施策等の効果的、効率的推進のために、中小企業にインセンティブとして補助金や助成金を出しています。補助金や助成金は環境や状況の変化に応じて終了したり変更されたりします。現在知り得る限りの奨励金や助成金は以下の通りで、多くは厚生労働省管轄のものです。

目的別にみる奨励金、助成金

①高年齢者に可能な限り長期間労働してもらえる環境を整備⇒高年齢者雇用開発特別奨励金、特定就職困難者雇用開発助成金、定年引上げ等奨励金
②従業員の解雇や削減を抑制するための環境整備⇒雇用調整助成金、中小企業緊急雇用安定助成金、残業削減雇用維持奨励金、労働移動支援助成金、キャリア形成促進助成金(訓練等支援給付金、職業能力評価推進給付金等)
③非正規従業員(パート、アルバイト、派遣)の正規雇用化等や失業者の雇用創出のための環境整備⇒若年者等正規雇用化特別奨励金、派遣労働者雇用安定化特別奨励金、試行雇用(トライアル雇用)奨励金、緊急就職支援者雇用開発助成金、職場適応訓練費、中小企業雇用創出等能力開発助成金、中小企業短時間労働者雇用改善等助成金、短時間労働者均等待遇推進等助成金
④新たな産業を創造し雇用を創出するための環境整備…新たな企業の創造や既存企業の新事業分野への進出等を促進⇒人材確保支援助成金(中小企業人材確保推進事業助成金、中小企業人材能力発揮奨励金、中小企業基盤人材確保助成金)

固定費削減のよる新たなマイナス面

 経済の低迷により市場規模が縮小して競争はますます激しさを増し、売上高の拡大は困難を極めています。収益が上がらず、付加価値率が高まらない以上、固定費を削減する以外に経営を守る道はありません。まずは、事務所の費用や接待交際費、事務用品費や水道光熱費などの削減にとりかかります。それでも困難な場合は、従業員の削減を考えざるを得ません。現在の収益低下は量的・価格的な減少のため仕事量は意外と減らず、従業員を削減すると、残った従業員に負荷がかかります。労働意欲や物的労働生産性の低下により収益はさらに低下するという負のスパイラルに陥らないために奨励金や助成金を有効に活用する必要があります。奨励金、助成金の受給には条件や要件が細かく定められていますので、よく理解をして自社にあったものを選択してください。(状況に応じて市区町村も独自の制度をつくる場合がありますので確認してください。)

事業構造の戦略を再構築し経営革新する

 現在の経営環境は厳しい状況にありますが、そのような中でも業績を伸ばしている中小企業は多く存在します。共通する特徴は、セグメントした市場の中でナンバーワンの地位を築き上げた企業です。大きな市場をターゲットとするのではなく、特定の業種の特定の市場でナンバーワンなのです。しかし、そのような経営戦略をすべての企業が描けるわけではないので、事業構造の戦略を再構築する必要があります。今の事業を一定の水準で完成させ、新たな事業への進出を企画するということです。中小企業家同友会では経営革新として広く知られている考え方です。経営を革新するために新たな事業分野を発見し、そこへ進出していくことで必要となる人材の採用に対して助成金を出してくれるのが中小企業基盤人材確保助成金です。私が顧問をしている企業は、農業機械部品の組立で120名の従業員を使っていますが、新たにイタリアンレストラン事業(新店舗を建設…設計監理はアトリエ3c+u岡部さんが担当)に進出しました。経営革新も取得しましたが、必要資金は1.7%の固定金利(保証協会保証なし、抵当権設定なし、代表者連帯保証のみ)で資金を調達しました。基盤人材についても県に対して改善計画書を提出し承認を受け、雇用能力開発機構との調整において承認を頂きました。(基盤人材補助金340万円)

理想の企業をつくるために

 このような時代だからこそ、経営の指針となる戦略的中期経営計画を策定する中で事業構造戦略を企画し、計画的に事業を行うことが必要です。その実践において各種の奨励金や補助金、助成金を活用することをお勧めします。補助金や助成金を得るために事業を構想するのではなく、経営者の理想とする企業を創り上げるために必要な経営戦略を実践するために補助金や助成金を活用するというスタンスを持って頂きたいと思います。

  中小企業診断士

戸高 成二
TEL048-838-5651
URL http://ipcweb.sblo.jp//

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